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物語

夢見ることと、おしゃべりが大好き―。

 カナダのプリンス・エドワード島。花が一斉に咲き誇る春、農場を営む年配のマシュウ・クスバート(マーティン・シーン)と妹マリラ(サラ・ボッツフォード)の家、にひとりの少女がやって来た。夢見がちで楽しいおしゃべりを繰り広げる少女の名はアン・シャーリー(エラ・バレンタイン)。働き手となる11歳の男の子を孤児院から引き取るつもりだった兄妹は戸惑うが、むげに追い返すわけにもいかず、アンに別の引き取り手が見つかるまで家に置くことにする。
 翌日からアンは、厳格なマリラに命じられて慣れない家畜の世話などを手伝う一方で、口下手だが聞き上手なマシュウにいろんな話をする。5歳で両親を亡くし、他人の家や孤児院で過酷な生活を送ってきたアン。辛いときに助けになったのが豊かな想像力だったのだ。でも容姿だけはどうしようもない。隣家のお節介なリンド夫人に「やせっぽちで、赤毛で、そばかすだらけ」とけなされたアンは、腹を立てて無礼な態度をとり、謝罪を命じるマリラにまで反抗して部屋に閉じこもってしまう。しかしマシュウがそっと背中を押すと、アンは素直にリンド夫人に謝罪し、丸く収まった。マシュウはすでにアンの心の友だった。
 それからもアンは次々と騒動を巻き起こしていく。マリラが頭痛で寝込んだため、教会へひとりで行くことになったアン。道端の花を摘んでは挿すうちに帽子は花の山となり、あとでマリラに恥をかかせることになる。それを機に、アンに同年代の友達が必要だと考えたマリラは、近所のバーリー夫人の美しい娘ダイアナ(ジュリア・ラロンド)を紹介。アンとダイアナは意気投合し、親友になることを誓いあう。またダイアナに間違えてお酒を飲ませてしまったり、ハンサムなギルバード・ブライス(ドゥルー・ヘイタオグルー)と大喧嘩したりと次々と騒動を巻き起こす。最初は戸惑っていたマシュウとマリラは、アンの豊かな想像力と楽しいおしゃべりに引き込まれ、いつしかアンは家族同然の大切な存在となるが・・・・・。
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